抵抗が大きい物流改革しかし、SEが、最低でも同一地域で3店舗、できれば別店舗を展開して、ある程度の取り引き規模を確保するというドミナント戦略を徹底していったことで理解は広まった。
もちろん、ここで親会社であるイトーヨーカ堂のバイイングパワー(購買力)が効いたのはいうまでもない。
こうして、ジャスト・イン・タイムの小分け配送という新システムが、日本独自のスタイルで成長を始めたのである。
コンビニチェーンが、どれほど物流システムを大切にしているかを示すデータがある。
密日債銀総合研究所の最近の調査によると、これほどの効率化を進めても、平均的なコンビニエンスストア・チェーンでは、仕入れ原価のうち調達物流費は実に7.7%分を占めているのである。
物流はコンビニにとって生命線ともいえる重要なポイントなのである。
SEの物流システムは、こうした努力の末に確立され、のちにラィバルチェーンも追随して、上意下達型の旧来型物流システムを大きく変えるきっかけとなった。
いまでは、自動車や電気産業でもごく一般的なシステムとなっているが、SE・ジャパンが、その物流力の底力の一端を垣間見せたのは1995年1月のことだった。
第当時、SEが出店さえしていなかった兵庫県を襲った阪神大震災で、流通業としては同社が最も早く組織的に救援物資を届けたのだ。
チェーン本部のコンピュータだった。
SE・ジャパンのPOS(販売時点情報管理)やISDN(統合デジタル通信サービス)をここで1日3便配達という米飯ものを除いた、ごく基本的な情報処理の流れを、物流サイドから見てみよう。
物流の情報管理面から見たSE・ジャパンの活動は、チェーン店への納品の前日の午前3時前から動き出している。
各加盟チェーン店が店内チェックし、オンラインで発注するのが、前日午前3時に締め切られるからだ。
物流サイドから見た情報処理の流れ必要商品の手配、配送手順が素早く組み立てられ、あらゆる交通手段を駆使して、手際よく現地に山のような食料品や日用雑貨が届けられた。
ライバルであるRSが震災後でも7%前後の稼働率を保ったのも、同じコンセプトの物流システムをとっていたからこの強力な情報管理システムの内容について、さらに徹底的に追跡・分析してみることにしよう。
これらの発注内容はホストコンピューターに入力され、さまざまな「情報」(たとえば売れ筋情報、在庫管理売り上げ情報など)に加工されるが、物流の側面では、締切り当日の正午までには「出荷指示書」という形になって、その商品を供給しているベンダー、食品メーカー、問屋、青果物卸、書籍取次ぎなどに、やはりオンラインで送信される仕組みになっている。
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